感染拡大を続ける「新型コロナウィルス感染症」について、職場でとるべき対応について産業医事務所としてお知らせします。過剰に心配することなく、正しく理解し適切な行動を取るためにお役立てください。
(2020.1.27発信、2020.2.8最終更新)

新型コロナウィルス感染症は「指定感染症」になりました。(2020年2月1日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000589747.pdf
まず1年間は、2類感染症と同様の扱いとなり、感染の可能性が高い場合、全国にある第二種感染症指定医療機関にて公費で治療を受けることになります。就業はもちろん禁止。濃厚接触者の把握と追跡(健康観察)も行われます。
全国の第二種感染症指定医療機関
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02-01.html

中国全土への不要不急な渡航自粛(日本)
WHOの緊急事態宣言を受け、日本は1月31日、中国全土への不要不急の渡航の自粛を求め、中国全土に滞在中の邦人に「一時帰国」を含む安全確保策を勧告。
 ・中国全土:不要不急な渡航自粛(レベル2)
 ・湖北省:渡航中止勧告(レベル3)
 *アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピンでは中国全土への渡航が禁止。

有効な予防策として、現時点ではワクチンはなく、咳エチケットや手洗いなどの一般的な感染対策(飛沫感染対策+接触感染対策)が最も重要です。感染した場合も、特効薬は現時点ではなく、一般的な肺炎治療が施されます。
新型コロナウィルス感染を診断するための検査は一般の医療機関にはありません。確定診断には自治体や保健所の協力が必要です。
万が一、新型コロナウィルス感染を強く疑われる社員が出た場合、あるいは診断された場合は、直ちに就業を禁止し、保健所および医療機関の指示に従い療養させてください。

次に当てはまる人は、まず近くの保健所へ連絡し、受診先医療機関の指示を仰いでください。
(最寄りの医療機関を受診する場合は、事前にその医療機関へ電話をしましょう。)

●発熱(37.5以上) かつ 呼吸器症状(咳など)

●曝露歴:次の⑴−⑶のいずれか該当
症状が出る前、14日以内に
  ⑴新型コロナウィルスの患者orその疑いがある患者と2メートル以内で接触した。
  ⑵湖北省に渡航した、または居住していた。
  ⑶「湖北省に渡航、または居住していた人」と濃厚接触した。

診断方法は、核酸増幅法(PCR法など)があります。
実際に検査を検討する場合は、「疑似症定点」の医療機関から保健所に届け出後、地方衛生研究所または国立感染症研究所で検査することになります。

職場で推奨される対応を以下にまとめます。

<職場全体の対応>

  • 手洗い(流水と石鹸で20秒以上)、うがい、咳エチケットの励行
  • マスク着用(特に咳症状がある場合)
    *マスクの効果は、症状がある人からの飛沫予防であり、無症状者の感染予防に対する効果は限定的です。
  • 手指消毒用にアルコール消毒(70%)の設置
  • 物品消毒用に次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)の活用
  • 呼吸器症状がある場合、無理して出社しない。発熱があれば病院受診する。
  • 中国全土(湖北省以外も)への出張禁止
  • 不要不急な海外および国内出張の自粛
  • 不特定多数があつまあるイベント、大勢の集まる会議の削減
  • 通勤ラッシュを避けた時差通勤
  • ハイリスク者、感染危険性の高い人(湖北省からの帰国、入国など)の2週間在宅勤務
    *ハイリスクではない、感染危険性のない社員まで全員を出社禁止することは、現時点では必ずしも必要ありません。

<ケース別対応>
感染者が出た場合
直ちに該当者の就業禁止。保健所および医療機関の指示に従い療養させる。
復職時期についても同様、保健所および医療機関の指示に従う。
濃厚接触者の把握、対応についても保健所の指示に従う。

2週間の「在宅勤務」とするべき労働者
*厚労省のQ&A(企業の方向け)では、「14日以内に湖北省への渡航歴がある方で発熱や呼吸器症状がある場合」以外は、出勤を停止する必要はありません。と公表されています。但し、無症状病原体保有者がいること他職員の不安等を考慮すると下記のハイリスク者は在宅勤務を検討すべき対象になります。
・感染が疑われる者と濃厚接触した労働者
・感染が疑われる家族と同居していた労働者
・湖北省から帰国・入国した労働者
・湖北省から帰国、入国した者と同居あるいは濃厚接触のあった労働者

上記ほど優先度は高くないが、健康観察として最大2週間の「在宅勤務」を推奨する労働者
・中国全土から帰国、入国した労働者
・中国全土から帰国、入国した者と同居あるいは濃厚接触のあった労働者

いずれの場合も、在宅勤務中に、発熱や呼吸器症状があれば、速やかに医療機関へ受診する。受診する際はその医療機関へ事前に電話をして受診可能か確認してください。

最終的な対応は、各企業毎やケース毎に業種や営業形態、職種等から勘案して決定します。
不明な点はぜひ、各担当産業医あるいは代表の石井までお問い合わせください。

(お役立ちサイト)
政府広報 https://www.cas.go.jp/jp/influenza/novel_coronavirus.html
新型コロナウィルスに関するQ&A(一般の方向け) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
新型コロナウィルスに関するQ&A(企業の方向け)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html
東京都感染症情報センターhttp://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/2019-ncov/

(新型コロナウィルス感染症の電話相談窓口)
厚生労働省の電話相談
○ 電話番号 03-3595-2285
○ 受付時間 9時00分~21時00分(土日・祝日も実施)